守る理由。
『はあ…はあ…はあ…助かっ、た…?』



息を切らしながらそう言う。

さっきまで聞こえてきていた“何か”の声はしない…助かったのだろうか。



『良かったぁ…って、え?』



思わず、そんな声を出してしまう。

…後ろを見てみると、さっきまで歩いていた(走って帰ってきた)道も、ここに来るまでに乗っていたエレベーターも消えていた。



待ってください、これってガチのですか、そういうのは望んでないです。



そんな心からの気持ちは口に出てくることはなく、本当にそのまま気持ちで終わってしまう。

しかし、考えれば考えるほど、それは恐怖を感じさせてきて…。

…でも、その考えは、思ったより簡単に“すとんっ”と心の中に落ちた。



うん、これは夢だ、今のは全部夢なんだ。



現実味を帯びないそのことを、夢にすることで納得したのだ。

あんなこと、あるはずない…と、心の何処かで、夢でないことを分かっていながら。


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