嘘つき社長と天使の恋物語


 待ち合わせの18時。

 駅前の時計台付近で悠大を待っている嶺亜。


 駅前はクリスマスに合わせてイルミネーションが綺麗。

 時計台付近は待ち合わせの人が多く、カップルが多い。


 そんな中で悠大を待っている嶺亜。


「姉ちゃん一人? 」


 ちょっとチャラそうな男が1人、嶺亜に声をかけてきた。

 戸惑った嶺亜だが。


「ごめん、お待たせ」


 悠大が来てくれた。


「ゲッ、男付きだったのかよ、つまんねぇの」

 男はブツブツ言いながら去って行った。


「なんだ? ナンパでもされたのか? 」

「そうみたいです」

「しょうがないか、嶺亜は目立てっているからな」

「え? 」

「行こうか」


 悠大が嶺亜の手を引いて歩き出した。





 悠大が連れてきてくれたのは、総有市で最も高級なホテル・ヘルティー。

 会員制のホテルで全てが高額。

 レストランも、コース料理で最低でも2万以上はかかると言われている。

 宿泊する部屋は最低ラインが3万円からになっている。

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