2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
そう思いながらも、仕方なく専務のあとに続いた。


着いた先は、1階下のフロアにある会議室。


その時、私は、ほぼ無理矢理、部屋に押し込まれた。


何!?怖い。


『あの…コピーは…』


『後でいいよ、そんなの』


そんなのって…


『柚葉ちゃん、今度のクリスマスなんだけど…』


その後、専務の口からとんでもない言葉が飛び出した。


『二人きりで、一緒に過ごさないか?』


『どういう意味ですか?専務さんは、奥さんがいらっしゃいますよね?』


『奥さんがいたら…柚葉ちゃんを誘っちゃダメ?』


ダメ?って…


びっくりを通り越して…


呆れた。


『当たり前じゃないですか!結婚してる人が、他の女性を誘ったら…』


『不倫になる?』


濃いめの顔が私に迫る。


イケメンだって、周りは言うけど、私には、全くそう思えない。


『不倫って…私と専務は何もないですから、不倫じゃないです。でも、やっぱり、他の女性に声をかけたら、奥さんは悲しみますよ』
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