2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
クリスマス・イブの夜に
朝から何だかソワソワする。


考えないようにしてるとはいえ、約束の日を迎えると、やっぱり気持ちが落ちつかなかった。


『いよいよ今日だね、クリスマス・イブ』


真奈にも、突っ込まれた。


真奈には、良介君も一緒に3人でクリスマス・イブを過ごそうって誘われたんだけど…


さすがに2人の邪魔をしたら、申し訳ないよ。


だから、真奈にだけは、樹さんのこと、話したんだ。


『いよいよって…別に…』


『別にじゃないよ。あの超イケメンの樹さんと2人きりだよ。もう、絶対何かあるよ』


『そんなんじゃないんだって言ったでしょ。樹さんは…ただ、優しいんだよ。いろいろあった私を心配してくれて』


本当にそうだ、最近は何度も思ってる、樹さんの優しさが、私を救ってくれてるって。


『好きでもない女に、クリスマス・イブに2人で過ごそうなんて言わないよ、普通』


『真奈…変なこと言わないでよ。そんなこと言ったら…変に意識しちゃうじゃない』
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