2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
良介君は、私の顔をじっとみてる。


『たまたま柊君はお金持ちでしたけど、私は、本当に…お金なんて関係ないくらい、あの人を愛してたんです。だから、結婚して、側にいられたら…どんなに幸せだったかなって…』


『柚葉ちゃん、ごめんね、なんか、悲しいこと思い出させて』


『私は全然大丈夫です。良介君、本当に優しいですね。真奈はね、そういう良介君の優しいところが、大好きなんですよ。もちろん見た目も、仕事頑張ってるところも、全部、大好きなんですよ。だから…お金なんて関係ないんです。真奈は、そんなことでごちゃごちゃ言う女性じゃないです。だから…』


良介君が、息を飲んだ。


『良介君…真奈を幸せにしてあげて下さい。ずっと…真奈だけを愛してあげて下さい。お願いします』


良介君の目は…少し潤んでるように見えた。


やっぱり…良介君は、真奈を大事に思ってるんだね…


『柚葉ちゃん…なんでそんなに俺達のこと…』
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