2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
もう…目の前の柊君が、今までの柊君とは違う人のように感じる。


『…ああ、黙っててごめんね。だけど、あえて話すこともないかなって思って。僕は柚葉を一生大事にするし、他に誰か女性がいたとしても、君とのことをおろそかにしたりしないから。だから、安心して欲しい。本当に、柚葉が1番大切だよ』


この人…


おかしいよ。


これが、本当の柊君の正体なの?


そんな人だなんて、私も1ミリも思ってなかった



騙されてたんだ…私。


でも…この人には、罪悪感がない?


だったら、騙されたことにならないの?


誰か…助けて…


もう、おかしくなりそう。


涙も止まらないし、私、この場所にいたくない。


『柚葉、どうしてずっと泣いてるの?僕はね、他の女性のことは、名前以外は深く知ろうとしてないんだよ。全てを知りたいのは柚葉だけなんだ。なのに、どうして?僕と結婚したら、君は大金持ちだし、何も不自由にさせないよ。絶対に守るから』
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