2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
柊君は白いタキシード。


初めて、着てるのを見た時は、心臓が止まるかと思うほど素敵で、自分の目を疑った。


私、こんな王子様みたいに素敵な人と、本当に結婚するんだ…って。


柊君は、28歳にしては、少しだけ年齢より若く見えるかも知れない。


二重の目が可愛くて、優しくカーブした眉、自然な感じに鼻筋が通ってて、唇はほんの少しポテッとしてる…かな。


髪は少し長めで、レイヤーを多めに入れていて、ワックスを使い、うまくエアリー感を出している。


優しく、穏やかな雰囲気なのに、そのイケメン過ぎる顔立ちに、どこにいても、目立つ存在。


普通の人…な私の横にいて、さらにカッコ良さが際立つ。


『新郎様は、身長がお高いので、お裾直しが要らないですね、本当にお似合いです』


衣装合わせを手伝ってくれた式場の方々も、柊君の姿に、思わず溜め息をもらしていた。


『柚葉、どう?似合ってる?』


ニコニコしながら聞いてくる。


『…い、いいと思うよ、すごく』
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