2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
『柚葉がこんな大変な時に、私達のことなんて、心配しなくていいよ…まあ、柚葉は、そういう奴だからね。ありがとう…だけど、柚葉だって幸せにならないとダメだよ。社長がダメでも、もっと素敵な人が必ず見つかるから。柚葉だったら、絶対に。私が保証するよ』


私は…泣きながら、笑った。


真奈と一緒にいて、少し気持ちが落ち着いた。


まだ全然、立ち直れてないけど、それでも、前に向かなきゃって…


ちゃんと自分でもわかってるんだ。


私は、真奈と別れて、マンションに戻った。


いっぱい泣いたから、ちょっと頭が痛い。


昨日は、全く眠れなかったから、今日は早く眠ろう…


シャワーを浴びて、着替えてから、温かいミルクティーを入れて、スマホを見た。


2回、着信があったみたいだ…


この番号って…


誰だろう…


私は、その番号にかけ直した。


『柚葉?』


『その声…』
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