我妻教育3
亀集院さんは、少し間をおいてから不思議そうに聞いてきた。
「…なら何で、婚約しなかったの?」
「あたしなんかには勿体なくて。釣り合い取れないですから」
笑って答える。
もしも、あたしがまだお嬢様のままだったなら…結婚を承諾したのかな?…なんて。
カクテルに視線を戻して苦笑い。
もしもの話を考えるなんて、馬鹿げてる。
「そんなの、御曹司がいいって言ったら、気にしなくていいんじゃないの?」
あたしは小さくかぶりを振った。
「ーーいいえ。
啓志郎くんは、啓志郎くんに相応しい相手と共に生きていくべきなんです」
ゆくゆく後悔しない為にも。
「…ふーん、そっか。
あ、ゴメンね、電話が入った」
亀集院さんが内ポケットからスマホを取り、片手上げてゴメンと言った。
仕事かな?「はい、どうぞ」
亀集院さんが席を外している間、暇をもて余して、カクテルをチビチビ飲む。
つんと、強いアルコールが舌をピリピリさせる。
さっきまでは、美味しかったのに、別の飲み物のよう。
もう啓志郎くんとは会わないって言おう。
そうしたら、マイラ姫が仕事くれて、順風満帆だ。
それが一番いい。
グイッとカクテルを飲み干した。
バーテンダーが、「次、いかがいたしましょう」空になったグラスを見て聞いてきた。
「…なら何で、婚約しなかったの?」
「あたしなんかには勿体なくて。釣り合い取れないですから」
笑って答える。
もしも、あたしがまだお嬢様のままだったなら…結婚を承諾したのかな?…なんて。
カクテルに視線を戻して苦笑い。
もしもの話を考えるなんて、馬鹿げてる。
「そんなの、御曹司がいいって言ったら、気にしなくていいんじゃないの?」
あたしは小さくかぶりを振った。
「ーーいいえ。
啓志郎くんは、啓志郎くんに相応しい相手と共に生きていくべきなんです」
ゆくゆく後悔しない為にも。
「…ふーん、そっか。
あ、ゴメンね、電話が入った」
亀集院さんが内ポケットからスマホを取り、片手上げてゴメンと言った。
仕事かな?「はい、どうぞ」
亀集院さんが席を外している間、暇をもて余して、カクテルをチビチビ飲む。
つんと、強いアルコールが舌をピリピリさせる。
さっきまでは、美味しかったのに、別の飲み物のよう。
もう啓志郎くんとは会わないって言おう。
そうしたら、マイラ姫が仕事くれて、順風満帆だ。
それが一番いい。
グイッとカクテルを飲み干した。
バーテンダーが、「次、いかがいたしましょう」空になったグラスを見て聞いてきた。