執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
 

 執務室から出て足早に向かったのは、まどかのデスクがある統括営業部。
 俺がフロアに足を踏み入れると、顔なじみの大山さんが「あ、瀧内部長」と声をかけてくる。

「そんなに慌ててどうしたんですか?」

 息をきらしている俺に気付き、不思議そうに首をかしげた。

「まど……、広瀬さんはいる?」

 つい『まどか』と言いそうになりさりげなく訂正してたずねると、大山さんが「あー……」とうなずく。

「広瀬さんならさっきすごい勢いで帰っていきましたよ。あの感じだともう社内にはいないと思います」

 それを聞いて、間に合わなかったかとがっくりと肩を落とした。


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