二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】

一年がたち
私は開発部門から離れ、企画部に勤務していた。

企画部は開発部門とは、人も、仕事もまったく異なることばかりで、同じ会社か?と思うほど、まったく違う。仕事にもようやく慣れてきて、充実した毎日を過ごしている。

ただ、恋愛はしていない。島田さんのことがあり、男の人に誘われても応じることができないでいる。恋愛の仕方がわからない私の付き合い方も悪かったのだ。しばらくは仕事を一生懸命がんばると決めていた。

企画部長のスケジュールを確認すると今日の午後一の打合せは設備側の開発部門のメンバとの予定が入っている。予定より、少し早めの時間に設備部の面々が到着連絡があったため、会議室に案内しようとすると

「愛海、久しぶり」

と懐かしい声。

東山さんだ。

「東山さん・・・お久しぶりです。」

と、他の人たちを気遣いながら、挨拶をする、

最後に電話で話てから3年近くたつ。

「今、どちらにいっしゃるんですか?」

「1か月前転勤でこっちに戻ってきて設備部門の開発にいる」

「九州に行かれてたんですよね。」

「ん。2年いたよ。」

打合せのメンバから東山さんを呼ぶ声が聞こえてきた。

「今日食事できる?」

「・・・・・」

「ちょっと話、したいんだ」

「一時間くらい、お茶でよければ」

「ん。じゃあ、打合せ、17時にはおわるから。終わったら声かけるね」

じゃ、と手をひらひら振りながら背をむけて歩いて行った。

左手薬指に指輪はなかった。

でも、タイプ的に、指輪はしないかもしれない。

二人で話すなんて、三年ぶりだ。今夜、何を話せばいいんだろう。

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