COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

『なぁ、』


「え?」

顔を上げると、有松さんと目が合った。


『それ、もらっていいか?』


『パン。
俺まだ腹減ってて』

そう言うと私のトレーに残ったパンを指さす。


「あ、はい…どうぞ」

有松さんは、どうも、と一言お礼を言うと

うさぎのパンを手に取った。


…嘘だ。


だって

有松さん、3つも食べてたじゃん。
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