彼はネガティブ妄想チェリーボーイ
「いいよ、買ってやるよ!」

半ばヤケクソだ。
俺は「衝撃的快感!」とシールが貼られた黒い箱を手に取る。

「男見せてやる。」

そう言って、他にジュースとポテトチップスもカゴに放り込みに行った。

兄ちゃんのレジにカゴをドンと置く。

兄ちゃんの顔は見ない。
俺の周りに他の客はいない。

雑誌コーナーの方から、五反田の視線だけを感じる。

兄ちゃんは顔色変えないまま、例のブツを紙袋に入れる。

そんな気遣いまであるのか!
逆に気まずい。

1,000円ちょっと払って終了。

堂々と雑誌コーナーの五反田の元へ行く。

「やったな、お前。」
「ひと皮剥けたわ。」

グータッチをする。

試合よりも緊張した体験だった。
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