彼はネガティブ妄想チェリーボーイ
「ねえ、平良。」

沙和が突然話しかけてきた。

「私、平良に言ってないことがあるんだけど。」

口に残ってたハンバーガーをコーラで流し込む。

な、何だろう。

突然胸がざわつく。

「何?」
「うん。実は、今日の映画、最初全然興味なかった。」

結構なショックだ。

俺は沙和が全く興味のない映画に誘って調子に乗ってた。
沙和が興味を持ってないということにすら気付いてなかった。

「うそ!?」
「うん。ほんと。」

俺はショックのあまりフラッと来て背もたれに寄りかかった。

沙和の趣味を全く理解していなかった。
今まで一緒に育ってきたのに。

頭の中が真っ白だ。

「じゃあ、最初に言ってよ。」

やっとの思いでそう言うと、沙和が「でも」と切り返した。

「すごく面白かったよ。」

ニコッと微笑みかけてきた。

「ほんとに?」
「ほんと。」

あ・・・
良かった。

良かったし、かわいかった。

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