月夜に笑った悪魔
少しずつ心に広がっていく安心感。
私はまわりをよく見た。
そして、ある人が目に入って思わずそこで視線をとめる。
視界に入ったのは──……銃をおろしたのに、納得できないのかまた暁に銃を向けた組員。
暁はもう銃をおろしていて、彼の視線は組長たちのほうへ。
……気づいていない。
「暁……っ!!」
狙われていることを彼に伝えるよりも先に動く体。
私が暁の前に出れば、銃声が鳴り響く。
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