月夜に笑った悪魔


返ってくる同じ気持ち。
“好き”の言葉。


やっぱり直接言ってくれるのはすごく嬉しい。



角度を変えて重ね合い、やがて舌が差し込まれ深いキスに。


体の力は抜けてベッドに倒れると、開いたカーテンから見えた外。




真っ暗な闇に光り輝くきれいな月。
今日も月はきれいに見えている。



「よそ見するとは余裕だな?その余裕、ぜんぶ奪ってやろうか」


月は数秒見ていただけ。
数秒見ていただけ、なのに……。


私の上に覆いかぶさった暁は私の首元に顔を埋め、また強く吸いついた。




「ひゃ……んっ!」


おさえようとしても漏れてしまう大きな声。
慌てて口元を手で覆おうとしたが、暁に阻止される。


弱いところばかり攻められて、次々と漏れる甘い声。


< 613 / 615 >

この作品をシェア

pagetop