惚れ薬で、君の恋の魔法に。
「だけど……実際誰かが言っているところを、直接見ちゃうと……ショックがでかい」
「なんで?」
小高は、これまた不思議そうな顔を浮かべていた。
「なんでって……」
「べつにいいよ。魔法使いとか夢あるし。闇もまぁいいんじゃない。現実離れしてて楽しいよ。
魔術師は、ちょっとだけ憧れる」
「……心広いね……」
私は、“不良”と言われている原因である、長い金髪を指先にのせた。
“不良”なんかの評判を落とさぬよう、自分を虐げるなんて。ほんと、心が広いというか、お人好しというか。