【放浪恋愛】まりなの日記

【そしてまた…愛が音をたてて壊れて行く…】

３月３日・晴れ

アタシはとうとう、カレと別れることを決意しました。

別れる理由は、カレのギャンブル癖と金銭的なトラブルを抱えていることなどで、問題がより複雑化していたことでありました。

工場の従業員さんがアタシに『この間、阪急園田の競馬場であんたのカレとよくにた男性を見かけたわ。』と言うてはったのを聞いたので、アタシはそれを聞いてビックリしてしまいました。

他にも、住之江競艇場や岸和田競輪場や大阪市内のパチンコ屋さんなどにも出入りしてはったことも聞いたけん、カレはどうしようもないロクデナシになっていました。

さらにそのまた上に、頭の痛い問題がありました。

アタシは、他の従業員さんから『あんたのカレに貸した10万円をいつになったら返してくれるねん!!』とか『あんたのカレにかしたアイチューン(音楽プレイヤー)が質屋に入っていた…弁償せえや!!』などの金銭的なトラブルによるクレームが原因でアタシは集中砲火を浴びてしまいました。

アタシは出産を控えて苦しんでいるのに…

カレはどうして…

金銭的なトラブルばかりを起こすのよ…

もうたくさんだわ…

そして、その日の夕方のことでありました。

アタシは、キッチンでキムチ鍋を作りながら居間にいるカレに怒った声で言いました。

「あんたね、次から次へと金銭的なトラブルを起こさないでよ!!アタシはあんたのことでソートーキレてはるのよ!!あんたね!!だーっとらんと何とか言いなさいよ!!」

アタシの言葉を聞いたカレは『悪かったよぉ…』と力ない声で言うたあと、札束入りの茶封筒をアタシに差し出してからこう言いました。

「ぼくのことがキライならキライでかまんねん…これ…お別れ…胎内の赤ちゃんの養育費込みで500万円…」
「あんたね!!カネさえ出したらこらえてもらえると思ってはったら大きな間違いなのよ!!」
「こらえてくれとは言うてへん…せめて…カネだけでも…まりながぼくと別れた時に…まりなが困ることのないように500万円を用意したねんなぁ…」

アタシはこの時『ふざけるな!!』と怒鳴りつけたあと、近くにあった調理器具でカレの頭を激しい力でボコボコにいて回しました。

カレとの同棲生活は、サイアクな形で破綻しました。

アタシの心は、深く傷ついていたので立ち直ることができませんでした。

最後に、カレがアタシに差し出した500万円については『誠意がない!!』と言うことで１銭も受け取らずにカレに突き返したことをしるして筆を置く。