【放浪恋愛】まりなの日記

【返しなさいよ!!】

11月20日・晴れ

アタシは、意を決して名古屋へ行くことにしました。

サツにパクられる前に、あいつから現金500万円を取り返さないと、ておくれになってしまう…

愛知県警捜査1課は、今もあいつの行方を追跡中なので、アイツがパクられる前に現金500万円を取り返さなくてはならなかったけん、アタシはものすごくあせっていた…

夜10時50分頃に、アタシは稲永新田(いなえいしんでん)の埠頭の倉庫付近に行った…

あいつと再会したアタシは、借りたカネを返しなさいとアタシにサイソクしたが、こじれてもうたので大ゲンカになってしまった…

「あんたね!!アタシから借り入れた500万円をいつになったら返してくれるのかしら!?もう待てへんねん!!出しなさいよ!!出してといよんのが聞こえてへんのかしら!!」

アタシの言葉に対して、あいつはヘーゼンとした口調で言うてはった…

「まあそう怒るなよ…そのうち倍にして返すからさ…」
「あんたね!!そなないいわけなんぞ聞きあきたねん!!あんたはいつまでアタシにうそをつき通すつもりでいてはるのかしら!?アタシはむしゃくしゃしてはるから思い切りキレてはるのよ!!」
「まあそんなにカリカリするなよ…オレだってさ、資金繰りなどで頭が痛てえのだよぉ…」
「あんたはどこのどこまでアタシをおちょくっとんのよ!!」
「おちょくってなんかいないよぅ…」
「ああああ!!もうアカン…もうアタシ、ドカーンとなってもうたわよ!!アタシ、あんたのことをどつき回したろかとおもとったけんどつくわよ!!あんた!!アタシから借り入れた500万円を何につこたんか言わんかいこんボケが!!」
「何だよまりな…オレを疑っているのかよぉ…」
「ええ、その通りよ!!」

アタシは、ひと間隔空けてからあいつにこう言いました。

「あんたね!!アタシの顔を見てものを言いなさいよ!!あんたがふだつきのサギ師だと言うことはうすうす分かってはったわよ…あんたはいつからこななサギ師になってしもたんかしらね!?」
「おいおい、待ってくれよ…オレをそんなにせめるなよ…あと数日したら倍にして返すからさ…」
「やかましいわねこのドアホ!!あんたね!!口先だけで返す返すと言うておいて、都合が悪くなれば海外か県外にいる女のところへトンズラしようと考えてはるみたいやけど、そうはさせへんけん!!」
「オレをどうする気なのだ?」

アタシはこの時、あいつが名古屋栄のキャバの女のコを私物化していたという証拠の録音テープが入っている小型のテープレコーダーを取り出して再生ボタンを押した…

(カチャ…)

「ああああああああああああああああああああ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

あいつは、テープを聴いて顔が真っ青になってしまった…

決定的な部分だけを再生したアタシは、レコーダーを止めてあいつにカネ返せと凄んで行きました。

「あんたが栄のキャバの女を私物化したその上に、レイプして金品を強奪したことを愛知県警にチクるけん…証拠の録音テープが出されたらあんたはもうおしまいよ!!」
「まりな、分かった…それだけはかんべんしてくれ頼む!!」
「せやったら、アタシから借り入れた500万円込みで口止め料・1億を全額現金で払いなさいよ!!」

しかし、あいつはカネを用意できないとアタシに言うたけん、アタシは思い切りキレてしまいました。

「返せないのね!!分かったわ!!ほんなら明日、愛知県警に証拠の録音テープを出すわよ!!…ううん、サツに出しても動いてくれへんけん、アタシの知人の知人の知人のヤクザの親分にだそわい!!」
「や、やくざの親分に出すだと!?」
「そうよ…あんたは明日、ドラム缶に押しこめられて、コンクリ詰めにされたあと伊勢湾にどぼーんとなるわよ…」

その時に、あいつがアタシの腕を思い切りつかんで引っ張ったけん、もみ合いになってしもた…

「何すんのよ!!離してよ!!」
「まりな、頼む…録音テープだけは。」
「離してよ!!離してよ!!」

(ドサッ!!)

アタシは、あいつに力任せに突き飛ばされて倒れてしまった…

(バシッ!!バシッ!!バシッ!!)

アイツは、倒れてしまったアタシの顔を平手打ちで思い切りたたいていた…

「やめて、何をするのよ!?」
「よくも、オレをやくざにつきだそうとしたな!!フザケルな!!」

(ビリビリビリビリビリビリ!!)

続いて、布が思い切り破れる音がした…

アイツが、アタシのブラウスを思い切り破りました。

(ブチッ…)

つづいて、アタシのオキニのウイングのブラジャーを引きちぎった…

「やめて、なにすんのよやめて!!」

(ドスンドスン!!ゴツーン!!)

アタシは、アイツを思い切りふりほどいた後、再び立ち上がった…

この時、アイツが気絶をしていた…

ああ…

どないしょー…

アタシはこの時、赤茶色のバッグを持ってその場から逃げ出しました。
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