【放浪恋愛】まりなの日記

【おカネをめぐんでよぉ…】

4月26日・晴れ

この日の夜、アタシはまた指宿温泉の旅館に行って、福岡の貿易会社の社長さんのおしゃくの相手をしていました。

夜11時頃、アタシは社長さんが泊まる部屋にいて、社長さんと一緒にふとんに入って過ごしていました。

シルクのキャミソールとショートパンツ姿のアタシは、美川憲一さんの歌で『お金をちょうだい』を一通り歌った後、社長さんに言いました。

「社長さん。」
「どげんしたとね?」
「お願いがあるの。」
「お願い?」
「社長さん、社長さんカタの会社は、もうかってはるの?」
「ああ、もうかっているよ…韓国の宝石メーカーとの商談が成立したから…気分がよかとよ…明日、超大金が入るとね…それで、お願いと言うのはどげんこつや?」
「おカネがほしいの。2000万円ほど…」
「2000万円。そげな大金をどげんしてまた?」
「アタシね、分譲マンションの部屋を3つこうたんよ…せやけど、足が出てしもたんよ…不足分を銀行から借り入れて、その分でこうたけど…アタシは…ローンを全額返済したいけん…その分でとりあえず2000万円…アカンかったら、1500万円でもかまへんけん…アカン…よね…アホやね…アタシったら…」

アタシの言葉を聞いた社長さんは『どげんかしてやろうか?』とアタシに言うてから、カネを用立てると言いました。

社長さんはこのあと、アタシに2000万円の小切手を差し出した…

「社長さん。」
「この小切手をあげるから、それを残りの返済にあてなさい。」
「おおきに…ホンマにおおきに…」

このあとアタシは、ふとんの中で社長さんに抱きついて、朝まで甘えていました。
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