【放浪恋愛】まりなの日記

【心のすさみ…】

5月16日・くもり

「アタシ休む…」

アタシは、気だるい声でこう言うたあと、ふとんの中にもぐり込んだ…

『時間だから起きてね。』とやさしく言うていた笠置さんの長女さんの言葉をさえぎってふとんの中にもぐってしまったアタシは、大きなイビキをかいて寝ていた…

5月11日の夕食の時に起こしたもめ事が原因で、アタシは欠勤と早退を繰り返すようになってしまった…

工場の待遇面には不満はないけど…

アタシは、笠置さんの家でゲシュク生活を送ること自体には不満がある…

笠置さんのご家族と不仲になっていたので、ますます孤立を深めていた…

笠置さんの家族と仲よくできない…

こう言うとき、ひとは決まって『それはまりなさんが何でもかんでも周囲のせいにばかりしている…甘ったれるな!!』と一喝すると思うけど、頭ごなしにアタシを甘ったれだと決めつけている言い方なのでますますはぐいたらしくなる…

そんなことで、アタシが言うことを聞くと思っているのかしら…

周囲の大人は、視野が狭すぎるから信用なんかできん!!

アタシは、そんなわだかまりを抱えたままこの先を生きて行くより他はないのでしょうか…
< 48 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop