【放浪恋愛】まりなの日記

【結婚がしたい…】

6月2日・くもり

この日焼肉屋さんのバイトは、ご夫婦がソウルにいる息子さん夫婦の家に行っていたので、お休みでありました。

アタシは、松山の女子高時代の友人が大阪に遊びに来ていたので、一緒になんば花月に行って、漫才や上方落語やよしもと新喜劇をカンショウしました。

(友人が予め二人ぶんの予約を取っていたので、なんば花月へ一緒に見に行きました。)

この日は、漫才は海原はるかかなた・ティーアップ・酒井くにおとおる・横山たかしひろし…落語は桂南光さんが出演していました。

アタシは、久々に心の底から笑うことができました。

(一番面白かったのは、愛媛県出身の横山たかしひろしのホラ吹き漫才がおもしろかったです。byeまりな)

なんば花月の公演が終わった後、アタシと友人はプランタンなんばの向かい側にある自由軒(洋食屋さん)に行って、名物のカレーライスを食べながら楽しくおしゃべりをしていました。

ここのカレーライスは、カレーのルーをごはんとまぶしてチャーハンみたいに炒めて、お皿にもりつけた後に生卵をのせて出される料理であります。

その後、千日前カイワイのおいしい店をはしごして、グルメ三昧を楽しみました。

そして、その日の夕方のことでありました。

アタシと友人は、法善寺横丁にあるちゃんこ鍋屋さんで夕食を摂っていました。

二人でちゃんこ鍋をさかなにあつかんをのみながら、楽しくおしゃべりをしていた時でありました。

店の有線放送のスピーカーから流れている歌が愛本健二さんの歌で『こころ川』に変わった時に、友人はアタシに『話があるのだけど』と言うてからこう言いました。

「あのね…まりなに大切なお話があるの。」
「どうしたのよ?」
「うちね…近いうちに結婚することが決まったの…」
「結婚。」
「せや。」
「相手は?」
「大阪にある地銀の支店に勤務している36歳の男性…会社のひとからの紹介で知り合ったのよ。」
「いつ挙式披露宴を挙げるの?」
「いつかは分からへんけど、カレは来月1日(いっぴ)づけで松山の本店に再異動の辞令が来たのよ…そういうことで、挙式披露宴は来月にカレの地元で挙げることになったのよ。」
「カレの地元は?」
「カレは伊予市の出身なの…双海の海浜公園で挙式を挙げて、道後のふなや(旅館)で披露宴を挙げるのよ。」
「挙式披露宴は決まったけれど、あんた仕事はどうするのよ?」
「今の会社は今月中に退職で、松山に移ったら保険屋さんに再就職をすることが決まったわ。」
「そうなんだ…」

友人の話を聞いたアタシの顔は、よりひどく曇っていた…

この時アタシは『やっぱり結婚した方がええかもしれへん…』と思って迷い始めていました。
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