クリスマスの朝
「クリスマスツリーの靴下の中を見て」

ミハイルが笑顔で言う。雪音は靴下の中にそっと手を入れた。すぐに小さな箱に手が触れる。

「これは……」

驚く雪音の手からミハイルがそっと箱を受け取る。そしてその箱を開けた。中に入っていたのは、ダイヤの入った指輪。

「僕、プレゼントもらっちゃったけど、雪音がお嫁さんに来てくれるならプレゼントなんていらないよ」

ミハイルはそう言い、雪音の手を取る。

「ブハジ ザムニャ ザムシュ(結婚してください)」

雪音は胸にそっと手を当てる。胸はずっと高鳴っていき、止めることなど誰にもできない。

ミハイルが始めて告白してくれた時のように、ずっと待たせるつもりなど雪音にはない。

「一緒に幸せになりましょう」

優しく笑い、雪音はミハイルにキスを繰り返す。ミハイルもそれに応え、何度も唇を重ねて抱きしめ合った。
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