クールなオオカミの過剰な溺愛



目を逸らせないほど真っ直ぐ見つめられる。
その澄んだ瞳に捕らえられた気分だ。


「千紗を知れば知るほど好きになってた。バカで能天気なところもあるけど、自分に正直で純粋な千紗が俺は好き」

「す、好きって言わないで!」


心臓がもたない。
さっきからドキドキしてたまらないのだ。

息が苦しくなる。


「千紗が照れてる。
頬、すげぇ熱い」

「触るのもダメ…!」
「千紗、伝わった?」


もう心臓が壊れそうなほどに伝わってますとも。

まさか煌哉が私のことを好きだなんて、考えもしなかったけれど。


何度も頷くと、ようやく煌哉が離れてくれた───
かと思いきや。


スッと私に顔を近づけてきて、一瞬触れるだけの優しいキスをされてしまった。

< 92 / 300 >

この作品をシェア

pagetop