大人の女に手を出さないで下さい

幸せは嬉なり

春、新年度
英梨紗は高校3年生になった。
梨香子は相変わらず、我が城エリッサの店頭でせっせと働く。
買い付けしたアンティークや雑貨は売上好調で品薄となってきて、また買い付けに行きたいと思う今日この頃。

「ふう~、疲れたなあ」

最近どうも疲れが取れないのか体がだるい。
コキコキと首や肩を回しもうひと頑張りだと品出しに手を付ける。
リサイクルガラスでできたグラス類は春の新商品。
薄いブルーやグリーンの色合いが涼し気な商品だ。
一つひとつ割れや欠けが無いかチェックしているとふらっと眩暈までしてきた。
ここのところ週一で蒼士とジム通いをしている。
まだ数回しか通ってないけど、お蔭でお腹も少し引き締まり体重も減ってきた。
体力も付いて来たと思ってたけど逆に疲れてしまってるのだろうか?
年齢的にそう簡単には体力つかないかと半ばあきらめ気味にははっとから笑いした。

「手が止まってますよ?店長大丈夫ですか?」

「ああ、全然大丈夫よ」

ハルちゃんに指摘されぼーっとしてたことに気付いた。
ダメダメ、しっかりしないとミスしちゃう!と気合いを入れて仕事に勤しんだ。

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