守りたいから隣にいろ〜幸せな命令〜
「うん、そうだね」

秋葉は頷き、ニコリと笑う。フランツに初めて見せた心からの笑顔だ。

「でも、教室戻ったらいろいろ大変そうだね。今ごろみんな、有る事無い事噂してると思うし……」

教室に戻った時のことを考え、秋葉の心は少し憂鬱になる。そんな秋葉の手をそっとフランツは握った。

「Ich verspreche, dich zu beschutzen(俺がお前を守ると約束する)Also neben mir(だから隣にいろ)」

もう、フランツが冷たくすることはないと秋葉は察した。フランツの顔は赤くなり、秋葉の手を掴んでいる手も熱い。

「それってーーー」

ザアッと風が吹き、二人の熱い頰に冷たさが触れた。
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