人生の続きを聖女として始めます
「……聖女様の名前……ジュリ様と言ったっけ?」
「はい。ジュリです」
「そっか……ふーん、いい名前だね。あ、ドレイクが手筋を変えてきた!くそ、きたねぇやつだな!」
「何を言う。手筋を読まれているのに、そのまま続行する馬鹿がいるものか!」
「女性を本気で負かそうなんて紳士のやることじゃないぞ?」
「紳士ならば、正々堂々手加減なしでやるべきだろう?」
ロシュとドレイクは、チェス盤の上でにらみ合いを始めた。
そんな彼らを尻目に、私はドレイクの指した手を分析する。
ドレイクの変えた手筋は、堅実な彼のわりには、冒険しているように見える。
これだけでは何ともわからないので、一つ動かしてみることにした。
「では、ナイトをここに……」
「……そうか、では、ルークを」
ドレイクは間髪入れずに次の手を指す。
私の手は読まれていた。
そして、彼の変えた手筋のパターンを分析出来ないまま、どんどん追い詰められてしまった。
「……これは、ダメですね……私の負けです」
目の前のドレイクに、キングを倒して見せ、私達の勝負はついた。
「はい。ジュリです」
「そっか……ふーん、いい名前だね。あ、ドレイクが手筋を変えてきた!くそ、きたねぇやつだな!」
「何を言う。手筋を読まれているのに、そのまま続行する馬鹿がいるものか!」
「女性を本気で負かそうなんて紳士のやることじゃないぞ?」
「紳士ならば、正々堂々手加減なしでやるべきだろう?」
ロシュとドレイクは、チェス盤の上でにらみ合いを始めた。
そんな彼らを尻目に、私はドレイクの指した手を分析する。
ドレイクの変えた手筋は、堅実な彼のわりには、冒険しているように見える。
これだけでは何ともわからないので、一つ動かしてみることにした。
「では、ナイトをここに……」
「……そうか、では、ルークを」
ドレイクは間髪入れずに次の手を指す。
私の手は読まれていた。
そして、彼の変えた手筋のパターンを分析出来ないまま、どんどん追い詰められてしまった。
「……これは、ダメですね……私の負けです」
目の前のドレイクに、キングを倒して見せ、私達の勝負はついた。