絶対離さないから。


「いいいいいいい一ノ瀬くん⁈」

「いがやたらと多いけど、正解。」


わたしはびっくりして、腕から逃れようとした。


でも、勢いが余ってそのまま前に転んだ。


「わぁっ!った……」


「は?助けてやったのに結局こけんのかよ」


「はうぅっ……」


助けてもらったのに、すいません……。


わたしはすくっと立ってスカートについた汚れをはらう。
< 41 / 95 >

この作品をシェア

pagetop