ひかり


「じゃあ、改めて自己紹介ね。俺の名前は度会 大雅。(ワタライ タイガ)」

「俺は、漣 飛羽磨。(サザナミ トウマ)」

「桐ヶ谷 昇矢。(キリガヤ ショウヤ)」

「私の名前は、如月 美桜です。改めてよろしくお願いします」

「「「よろしく」」」

「…で、聞きたいことが山ほどあるんですけど…まず、大雅くん。もしかしたらなんですけど、度会不動産…」

「あぁ、次期社長だよ。」

こともなさげに、サラッと答える大雅くん。

「そうそう!御曹司だもんねぇ?」

「いやいや、待って、そういう飛羽磨くんもじゃない?もしかしたらだけど。漣って、漣会長の…んなわけ…」

「うわぁ!知ってるんだ!茶道とかやったことあるの?」

「あ…やっぱりそうなん…だ。茶道会の重鎮、漣 宗次郎会長でしょ?」

「うん!おじいちゃん!」

……なぜあの由緒正しき漣家に飛羽磨くんが…。

「あ、なんか今なんで、こんなやつがって思ったでしょ?」

…やっば…、ばれてる…。

「よく言われるからいいんだよ」

そう言って、飛羽磨くんはクシャッと笑った。
男の子が嫌いな私でさえ、きゅんってしちゃうくらいの可愛さ。…そりゃモテるわ。

……でもなぜだろ?少し悲しく見えるのは…。

「…じゃ、次は俺だな。桐ヶ谷昇矢。」

「…あ、あの…」

「あぁ、桐ヶ谷事務所の息子。」

「…やっ、…やっぱり…」

桐ヶ谷事務所…。ぱっと思い浮かぶお笑い芸人やら、モデルやら、俳優やら…日本トップの芸能事務所だ。

…この空間に…御曹司が…4人も…。

まぁ、冷静に考えればそうだ。

お兄ちゃんたちが通っている学校は、私立聖蘭学園。

日本でも有数の、お金持ちが通う私立高校だ。








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