アナタと、キスと、銃声と。

俺のも、聞こえてるかな。


ドキドキして、緊張して。


どうしようもない。






「おやすみ、梨瑚」


「名前で呼ばないで…!」


「なんで?」


「翔平ちゃんには呼ばれたくない」






ストレートに言われるとグサッとくる。


にはってなんだよ、翔平ちゃんにはって。


他の人にだったらいいのかよ。


お嬢の背中に回した手をトン、トンっとリズム良く叩く。


こうやって寝るのはいつぶりだろう。


小学校低学年までは一緒に寝てたのに。


今日は疲れたな…。


腕の中にいるお嬢の体温を感じながら、ゆっくりと目を閉じた。


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