アナタと、キスと、銃声と。
この人確信犯です!!
絶対わたしが断らないってわかってて…。
…あ!!
もしかしてこの話も翔平ちゃんからお父さんに話してたりして!!
キッと翔平ちゃんを睨む。
だけどそんなのどこ吹く風。
いつものキラキラ笑顔で見つめ返してくる。
「で、でも!翔平ちゃんはうちの若頭で…やっぱりうちに居ないと大変なんじゃ…」
「いや、それは大丈夫だ」
大丈夫なの!?!?
いやいや……前までのわたしだったら即答で行くって言うところだけど…。
今はなんて言うか…なんて言ったらいいか…。
…と、ごにょごにょ考えていましたが。
「…………来てしまった」
周りを森に囲まれた山の奥の奥。
避暑地としても有名なこの地に、お父さんの所有する別荘がある。
お城みたいな、大きな別荘。
「お嬢、中に入りましょうか」
「…う、うん」