真 実

平塚の自供で
弘美が加担している事がわかり
里の家で、春樹の言葉を信じて
浮かれていた弘美は、
警察がきて、あっさりと捕まった。

二人から自分達を利用していた
浅倉 剛の名前があがった。


平塚と弘美は、恋人同士で
平塚の宝石商もほんとの話しだが
真面目に仕事もせずに
親から受け継いだ物で
遊んで暮らしていた。

そんな豪遊ぶりに
金持ちだと思い近づいたのが
弘美だ。

平塚は、
顔は本当に綺麗であるため、
女は寄ってきていた。

二人で贅沢していたら
直ぐに資金は底をついてしまった。
そんな二人に声をかけたのが
浅倉 剛だ。

二人は、容姿には自信があり
簡単に騙せると思っていたらしい。

弘美は、たまたま
祖母が雇われている主人の
桜小路 春樹がターゲットだっただけ。

平塚も綺麗な椿を自分の
物に出来たら、金も女も手に入ると
やる気だったが
椿が、まったく自分を受け付けなかった
と、いう落ちだ。

まぁ、なぜ、
椿を美琴にしたのか
いない子にまで名前を
つけていたのか
子に合わせないと疑われると
思わなかったのか
いささか疑問は残る。

根っからの悪ではないかとも思える
ずさん過ぎる点が多く。

だが、平塚が、
椿に手を出していたら
命はなかったであろう。

吐くほど拒絶されていたなんて
いまは、笑えるがな

椿がとらわれていた建物は
平塚の父の別宅だった。

だが、その家は、
平塚の借金のかたに取られた。

春樹が買い取ってと
思ったが、才賀先生が
「奥さんにとって良い思い出では
ないと思うからやめた方がよい。」
と、言うのでそれに従った。

剛は、かなり抵抗したが
浅倉財閥の金もかなりの額を
使い込んでいて
それが兄・椿の父、大悟に
ばれそうになり
椿の両親を事故に見せかけて
殺害した。

前後の車両も
突っ込んできた車も
すべて剛が金で雇っていた。

椿の事故も同じ人物を
薬付けにして使ったらしい。

だが、椿が亡くならなかった為
清掃業者に成り済まし
業務用のダストボックスに椿を
いれて病院からつれださせ
島に連れていった。

事故を起こした奴らは
全てが終わると
海外に逃亡していたらしい。

それから、
平塚が椿を
弘美が春樹を
分担していたが
中々上手く行かずに
剛が、怒って海外に椿を
連れ出す計画が進んでいた矢先に
才賀医師の機転で助け出された。

椿は、才賀先生と
看護師の山野さんがいたから、
頑張れたし
我慢もできた。
本当に、命の恩人であり
感謝しきれないと言っていた。


浅倉 剛も捕まり
余罪も含めて厳しく追求される。
海外に逃げていた奴らも
みな逮捕された。

その報告を受けて
春樹と椿は、ホッとしていた。

だが、人間国宝の進は
現役から退き
弟子に後を任せた。

自分の息子で次男が
長男夫婦を亡きものにした
責任は、知らなかったでは
すまされない。

現役でいてほしいと
いう声があがる中
頭を下げて謝罪していた。

そんな父親の姿を
剛が、どうとらえたのかは
わからなかった。

春樹は、剛に弁護士を
と言ったが、進が
「自分のおかした罪だ。
自分で責任を追えば良い。」
と、言った。

苦渋の決断だったと思うが
椿の両親の事を思うと
それも、またしかたなしと思った。

今日は、椿と星樹を連れて
椿の両親のお墓に報告に
きていた。
帰りにお祖父様の家に寄って
食事をすることになっている。

椿が落ち着いてきたから
里がお祖父様の元に通っている。
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