番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を



 今度こそ、自分のスマホを終おうとしたときに、メールが届いているのに気づいた。
 最近ではメールは使われないので珍しいなと思い、メールフォルダを開く。

 すると、そこには信じられないものが表示されていたのだ。


 「なっっ!!」


 椋は、あまりの衝撃に声を上げてしまう。
 そして、すぐに顔が真っ青になってしまった。

 「せ、先輩?どうしたんですか?………何かありましたか?」
 「…………」
 「鑑先輩?」
 「あ、あぁ………悪い」
 「大丈夫ですか?」

 誠は、思い詰めた表情でスマホを見つめている椋の顔を覗き込んだ。椋はすぐにハッとして、返事をするが考え込んだ顔をしてまた、視線を一点にして見つめていた。


 「悪い………。トイレ行ってくる」
 「………はい」


 椋はスマホを持ったまま、その場を離れた。

 そして、人がいない階段で再度スマホを開き、メールフォルダを見つめた。

 そこにはありえない人物からのメールが来ていたのだ。


 「誰が、こんな事を………」


 椋のスマホに届いたメール。
 そこには、藤原遥斗の名前が表示されていたのだった。

 震える指で、そのメールをタップする。
 すると、瞬時にメールの内容が開かれる。



 『何で助けてくれなかったんですか 先輩』



 遥斗から宛てられたメールには、そう書かれていた。


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