若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
自然を装って振り返ると、
ゆったりと仕切られた客席のひとつに、スーツを着た男性のふたり連れが見える。

そのうちのひとりには、確かに見覚えがあった。

向葵の記憶によれは、彼は先週も今頃の時間に現れている。
その時はスーツ姿の女性と一緒に。

仕事の帰りに夕食をとりにきたのだろうか?
様子からして商談という風ではない。お酒も頼まないし、食事をしているだけだ。

残念なことに彼らの客席の担当ではないので近くで見ることはできないが、
向葵はうーんと首を傾げる。

――やっぱり。
 どこかで見たことがあるような気がするのよね、あの人。
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