愛さずにはいられない
なぜ今まで見えなかったんだろう。

違う。

絃のことでいっぱいで見ていなかったんだ・・・。

「奈央?疲れた?」
「うんん。」
ふと考え事をしていた奈央に仁が気が付く。
「帰ろっか。」
仁がすぐに帰り支度を始める。
「もう少しでしょ?いいよ。ゆっくりで。私明日休みだし。」
「そうか?ごめん。あと5分。」
そういう仁に奈央は頬んだ。

「新人がいてさ。それがいいやつなんだよ。根性がある。この仕事ってさ辞めていくやつが多いだろ?まぁ、はじめのうちはつらいこと多いし、給料も少ないしさ。」
「うん」
「でもそんな状況でも残るやつは絶対にいいものもってるんだ。だからこそ、俺も頑張って支えてやらないとな。」
「・・・」
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