四ツ葉ノ言葉【微BL】【短編】
  
2年統一戦争【中篇】


【2年C組】

琥汰は、教卓の上に立ちクラス連中を見下ろす。

「俺は、2年を纏める事にした!そして俺は風高の頂点を獲るっ!だから、皆俺に着いてきてくれるか!?」

演説をしたあと、クラスはしーんっと静まり返る
が、暫くして歓声があがる。

「琥汰さんっ!やってください!」
「俺たちは、みんな琥汰さんに着いて行きますっ!」
クラス全体が騒ぎ始める。
「ありがと!みんな。ぜってぇ、勝つぞ!」

右手を上げて言うと皆も右手を上げる。
「おぉぉぉぉっっっ!!!」

そして、2年統一戦争が幕を上げる。

決闘日は、12月14日。
その日まで各クラスは、準備に取り掛かっていた

ふぅーっ…と白い息を空へ吐く。
「すっかり冬になったな。統一戦争もあと2週間だな。」
来栖は、マフラーを口元まで上げると寒いと連呼する。
「そうだな。まずは抽選でどのクラスと戦うかだよな。」
辰弥は、窓から外を見ると来栖を見る。
「なぁ、光。」
「なんだよ。辰弥」
辰弥は、うーんと悩むと「やっぱ、なんでもねぇよ。」
そう言われた来栖は、足で辰弥の太腿あたりを蹴る。
「なーんだよ!気になる!マジ気持ち悪りぃ!」
と、きゃっきゃっとはしゃいでいると、辰弥が真面目な顔つきなる。
「中学の時の話覚えてるか?」
「あー、野々森を倒したら付き合ってくれって言ったやつ?」
来栖はチラッと辰弥を見る。
辰弥は、耳まで真っ赤にしていた。
「そう。それ。中学の時は惨敗したけど、今なら勝てる気がするんだよな。」
「そーか。待ってるよ。」
と、言うと辰弥の頬に手を添えて目線を合わせる
「っ!?」
顔を真っ赤にした辰弥は言葉が出てこないのか、あたふたとしている。
来栖はフッと笑うと辰弥の頬にキスを落とす。
「なっ!?」
「あはは、頑張れよ?」
と言うと教室から出ていく。
1人残された辰弥は、キスされた頬を手で覆うと更に顔を真っ赤にして机に顔を伏せる。

ーーーー
ーー

お昼、琥汰は食堂へ来ていた。
食券を買う。
「おい、おい、C組の頭は、金持ってるねぇ〜学食とは、いいごみ分だな?」
と、知らない奴らが絡んでくる。
「あ?」
琥汰は、不機嫌そうに振り向く。
「おぉー怖っ!」
と、揶揄ってくる2人に更にイラつきが2倍になる
「んだと?てめぇら、殺すぞ?」
< 9 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop