世界No.1の総長と一輪の花(ハロウィン特別編 花莉side)
お菓子をくれなきゃ...
「お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ~!!」
ちょっと怖さを出すために爪を立てて、隣に座る詩優に迫ってみる。
今日はハロウィン。
学校でみんながお菓子交換をしたり、"トリックオアトリート"と言っているところを数多く目撃した。
京子と明日葉からはたくさんお菓子をもらい、お菓子を持っていなかった私はたくさんこちょこちょされてしまった。
…ほんの好奇心。
暴走族の総長がハロウィンのためにお菓子を持っているなんてあまり考えられない。
だからお菓子を持っていなかったらイタズラしようかとか、私もやられたようにこちょこちょでもしようかとか考えていた。
けど、なんだ…この反応は。
「どんなイタズラしてくれんの?」
詩優は口角を上げてにやりと笑うんだ。
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