先輩、これって恋ですか?
わたしの頭を撫でた後、「じゃあ、さっきの話に戻るけど。」と言って続きをする。
先輩の口から出た言葉は、衝撃的なものだった。
「俺が顎を持ち上げてる時に春香ちゃんは目を閉じちゃった。それはもう、同意したようなもんなんだよ?」
…………ど、同意…?
えーっと、つまり、そのー………
わたしの顔を見て何かを悟ったのか、ははっと笑った。
「──そう。つまり、春香ちゃんは俺がキスしようとしてたそれに目を閉じて同意したってことになるんだ」
「っ──」
「まぁ、本人にその自覚はなかったんだろうけど、ああいう場面で目を閉じたらそういう意味になるんだよ?」
意味を知った後にこの体制でいるというのは、かなりの限界で、頭からプシューっと湯気が出た気がした。