先輩、これって恋ですか?
「へぇ? ほんとに答えてくれないの?」
「そっ、そうです…!」
強がって反論してみるも、「ふーん?」と笑われる始末。
「じゃあ、強引にでも聞こうかな?」
「えっ…?」
驚くわたしをよそに、
手を掴まれると、グイッと引っ張られる──
─と、おでこに鈍い痛み。と温もり。
そして、
背中に回っている智紘先輩の腕。
「これで答えてくれる気になったかな?」
「──!?」
耳元に伝わる吐息と、先輩の声。