扉の向こうにいる彼

「せーな。落ち着いてからだって言ってるだろ。」と景吾先生がやってきた。


なんだか怒らせてばっかり。

でも、ちょっと嬉しいと思う自分もいる。

「ごめんなさい。」

「勉強なら教えてやるから。はいおしまい。」ノートを閉じられて寝かせられた。

別に下の名前を呼ばれるようになったからって関係が変わったわけではないけれど、こうして先生とお話出来ることが嬉しかった。


「聴診してもいいですか?」とステイトを耳にかける。


なんで聞くの??ドキドキするー。


「せな。うるさいくらい元気な心臓。」と笑っていた。
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