扉の向こうにいる彼

兄貴の携帯にかけて呼んだ。

しばらくして兄貴がやって来た。

「おい。上原大丈夫か?」

既に俺に寄っ掛かるような姿勢でぐったりしているせな。

「非常にまずいね。呼吸がさ。救急車呼んでくれる?」

しばらくして救急隊員が担架を持ってやってきた。

「お疲れ様です。患者様は?」

「この子だ。バイタル80/52 プルス43でSpo2が90きってる。酸素1リットルで頼む。」


「あなたは?」と救急退院が

「あー、すまんここの保健医で医者だ。今修学旅行中だが本来なら主治医のいる病院に向かいたい。応急措置をしてほしいから近くの循環器に頼む」

「先生なら心強い」と早急に移動を始めた。


救急車に乗りルートを確保して、点滴を開始する。せなの血管は細くて看護師泣かせの血管だ。

病院につくと、研修医時代にお世話になった循環器Dr.がいた。


「おお、葉山。」


事を全て話した。

「今は任せろ。」と処置をしてくれた。

とりあえず待合室で待つことに。

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