扉の向こうにいる彼

「せなさん。俺とずっと一緒にいてください。」
とハコから取り出したのは指輪だった。


そして、手を取ると薬指にそっとはめてくれた。

「えっ?えー?景吾先生?」


展開についていけない。


「せな。愛してる。」


ドキドキしすぎて失神しそうになる。


「俺にはせなを守っていく責任がある。」


「け、け、景吾先生。私も大好きです。」



振り絞ってお返事を返した。

「おいでせなちゃん」

大きな腕で抱き締めてくれた。

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