ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



コイツは俺と顔を合わせるとレイナ=伶菜と言わない日がない
頭の中、伶菜しかないんじゃないかと思うぐらい
それは仕事から解放された時の俺もだけど

でも、そんなコイツでも
その腕は診療科が異なる俺にまで伝わってくるぐらい確からしい
そのおかげで伶菜の怪我した手も治してもらえた
だから感謝するべき人間なんだが・・・

それでもやっぱり
俺はそんなに心が広いほうじゃない

彼女を伶菜と呼ぶのは
俺だけでいい

彼女のコトを気にかけるのは
俺だけでいい


「俺はなんにもしてね~って。」

『じゃあ、なんなんだよ!』


派手なTシャツにハーフチノパン、ビーチサンダル
茶髪に色黒なこいつはいつでもサーフィンとかに行けそうな
そんな森村のいつもの格好。

それなのにいつもみたいに悪ふざけをしているようには見えない彼の様子から俺は
また変な胸騒ぎがした。
昨日の夕方のように。


「だからレイナがついさっき、監査室のヤツに連れて行かれたんだ!」

『なんだと・・・・?』



監査室のヤツだと?


そいつら昨日もいたよな?
昨日は薬剤紛失事件で
今度はなんだ?

しかも伶菜が連れて行かれたって・・・・



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