いつか、きっと。

「それよりも!明日どうする?明日美の誕生日ぞ」

そう、明日は私の誕生日。

「明日は祝日で休みやし、友也と一緒におられるなら嬉しかけど……」

「分かった。誕生日デートのプランは俺に任せろ。明日朝から迎えに行くけん待っとけよ!」

友也が超ノリノリで楽しそうにしてるから、私も嬉しくなってくる。

もしかしてちゃんと計画してくれてたのかな。

「朝って何時ごろ?」

「そうやな、ちょっと遠かけん明日は早かけど大丈夫か?」

時間が早いってことはそれだけ長い時間一緒にいられるってことだから全然大丈夫。

友也と二人で遠出なんて、一体どこに連れて行ってくれるんだろう。

「じゃあ明日早起きしないといけないよね。今日は早く寝ないと」

バスを降りて、バス停からアパートまで手を繋いで歩く。

もう二十歳だしさすがに友也も私を早く家に帰そうとはしないだろうけど、明日朝が早いのならもう帰らないとだよね。

階段を上り、ドアの前で別れを告げようと友也の方を向いた。

そんな私の唇が一瞬だけ熱を帯びた。

「じゃ、おやすみ」

不意打ちのキスに胸をときめかせた私は、赤く火照った顔を冷ますまで家に入れなかった。





翌日。

私たちは朝から長崎駅まで来ていた。

南口でバスを降り、かもめ広場を通ってホームへと向かって行く。

「もうそろそろ何処に行くとか教えてくれんと?」

ホームへ行くってことは列車に乗るってことなのか。

今ホームに停まっているのは"白いかもめ"

これに乗るの?ということは福岡に行くのかな。

だけど友也はゆったりと構えていて、かもめに乗る気配は感じられない。

不思議に思っていると、発車時刻を迎えた"白いかもめ"は私たちに見送られながらホームを離れ、遠ざかって行った。

「ねぇ友也。なんかヒントばくれてもいいんじゃ?」

「ヒント?どーすっかな……。あ、来た来た!アレに乗るぞ。アレが俺からのヒント」

友也が指差した先には、ホームに向かって来る青い列車が見えた。

"シーサイドライナー"

佐世保行きの列車だ。

「私、シーサイドライナーに乗ると初めて!なんかワクワクする!!」

行先は、きっとあの場所なんじゃないかな?

ものすごく楽しみだな。

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