@YUMI KO
ボコボコボコボコボコボコッ!!


落下してきた瓦礫を弾き飛ばすように土が盛り上がって来たのだ。


あたしは唖然としてその光景を見つめる。


さっきまで骨だった由美子さんの体が、細い腕となり伸びる。


「おい……冗談だろ……」


それを見た光弘のお父さんが後ずさった。


その瞬間、持っていた瓦礫が音を立てて落下した。


幸い、床の上に落ちたみたいだ。


腕はあちこちから血が出て、泥だらけで痛々しい。


しかし、目標はただ1つだった。


腕はしっかりと光弘のお父さんの足を掴んだのだ。


「離せ! 離せ!!」


穂香もそう言っていた。


貴久もそう言っていた。


そしてきっと理香先生も、同じように言ったはずだ。


「うわあああ!」


光弘が悲鳴のような声を張り上げて、瓦礫で由美子さんの腕を強打する。

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