まだ私たちはこの関係を知らない
一体どこで間違ったのかな

グルグル私の中を掻き乱す“なにか”




あぁ…気持ち悪い



とりあえず今は教室に間に合うようにしないと




教室の扉を開け、時間を確認する


8時27分……まー微妙な時間だけど間に合った



私は教室に入るのが嫌だ


だって



「あ!藤咲さんおはよぉ!」

「成田さんおはよ」

「今日数学の小テストがあるって〜だるいよね〜」

「うん、そうだね」


私には友達がいない



よくある少女マンガでは親友がいるわけないし

気軽に話せたり、一緒に遊びに出掛けたり、恋バナの話をしたりする女の子の友達が私にはいない

今まで絡んできた女子はみんなあの2人狙い


この成田さんだって同じだ


私と仲良くしておけばみなみと亮介くんとお近づきになれると思って、愛想を振り撒いている


だから私には“本当”の友達がいない


だから今日のお昼が問題だな


よりによって今日お弁当を忘れてしまったから学食へ行かなければならない

ここが問題、食堂へ通じる道がみなみと亮介くんのクラスから丸見えなんだよなーしかもあの2人窓側だし


これは



「お昼なしかな…」

「なんでお昼なしなんだよ」

「あ、韓国人」

「誰が韓国人じゃ」


私の後ろに立ってるのは同じクラスの村田猛(むらた たける)

見た目黒髪でセンター分けで韓国人みたいなボブ?な髪型で猫目な長身イケメン

唯一私が話せる気軽に話せる相手



ぷにっ


「なーに辛気臭い顔してんだよ」

「はふぅしぇ」(離せ)


頬引っ張ってくるのもコイツぐらい



コイツは無視しても何してもちょっかいをかけてくる

まぁ、めんどくさいやつだ


でも今はこのめんどくささが心を軽くする
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