ずっと一緒にいてね?

♯5 みにくい心


【side史華】


私は今職員室に来ている。


ようやくこの時が来た。


「失礼します。今日から聖桜高校に通わせていただく川端 史華です。」


心の中で先生の挨拶なんかやってらんないと思いながらも、最初の印象は大事なので、丁寧に挨拶する。


「ああ、君か。私は1組の学年代表の池下 (いけした) だ。よろしくな。君のクラスは2年8組だ。担任は…いたいた。新津 (にいづ)先生ー!転校生が来ましたよ。」


新津先生と呼ばれて私の方に来たのは、30代くらいの女の先生だった。


「今日からお世話になる川端 史華です。よろしくお願いします。」


ぺこりと頭を下げる。


「あなたが川端さんね。私は、担任の新津 帆乃 (にいづ ほの) よ。よろしくね。」


そう言って微笑んだ顔は綺麗だった。


世間一般では美人と呼ばれる部類に入るのだ
ろう。


ま、私には負けるけどね。
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