いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
指先で絶妙に焦らされて、煽られた欲情が抑えきれなくなり、私は創さんの体に火照った肌を押し付けた。

創さんは余裕の笑みを浮かべ、私の頬にキスをする。

「ん?真央も欲しくなった?」

「意地悪……。私がどんどんやらしくなるの……創さんのせいですからね……」

恥を忍んでそう言うと、創さんは一瞬目を見開いたあと、とてつもなく嬉しそうな顔をして唇にキスをした。

「それ最高!やっぱり真央はめちゃくちゃ可愛いな。こんなに可愛くおねだりされたら、俺ももう限界だわ」

ねだってない、ねだってない!

正直に話せばやめると言ったはずなのに、どういうわけか創さんは再び私の中に入り込んで、さっきよりも激しく腰を打ち付けた。

話が違うとか、手加減はどこに行ったとか、そんなことを言う余裕もないほど熱く求められ、私の体はあっけなく快楽の大波に飲まれてしまう。

創さんとの結婚生活は、生半可な覚悟では続けられそうにないと悟った。

底無しに愛されるのは嬉しいけれど、やっぱり週末までは自制してもらおう。


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