いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
「私、妊娠はしてませんけど……」

「ああ、もちろんいずれは子どもも欲しいけど、今のはそういう意味じゃなくて……真央の体は俺のものでもあるってことだ。俺の大事な可愛い真央の体に傷ひとつつけたくないし、他の男には指一本触れさせたくないよ」

創さんの言葉はどこまでも甘くて優しい。

私を抱きしめる長い腕と広い胸はいつだってとてもあたたかくて、そばにいてくれるだけで安心する。

「今日はいろいろあったけど……ちゃんと眠れそう?」

「創さんにこうしてもらってたら、安心して眠れそうです」

「そっか。じゃあ……」

創さんは私の体を引き寄せ、耳元に唇を近付けた。

そして「真央がよく眠れるように」と囁いたその唇を、私の唇に柔らかく重ねる。

その夜、私たちは触れ合うだけの優しいキスを幾度も繰り返し、抱きしめ合って眠った。

こんなに愛しいと思うのも、ずっと一緒にいたいと心から思えるのも創さんだけだ。

創さんと一生添い遂げるためには、どんな試練にも負けるわけにはいかない。

誰がなんと言おうと、私は創さんの妻なんだから。



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