いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
「スマホにロックは掛けてましたか?」
「うん。指紋認証だから、私以外は開けないよ」
携帯決済のできるアプリは入れていないし、ロックしていたおかげで、電話帳に入っている個人情報や通話履歴、トークメッセージのやり取りなどは守られていると思う。
銀行口座から他人がお金を引き出そうとした形跡もなかったと聞いているし、警察官からは『捜査中なので断定はできないけど、足がつかないように現金だけを狙った物取りの犯行の可能性が高い』と言われた。
「それで……どうしてスマホを置いて行こうって言ったの?」
「食べながら話しましょうか」
食事をしながら話を聞いてみると、優花はゆうべ家族で晩御飯を食べているときに、私がひったくりの被害に遭ったことと、引ったくられた荷物が見つかったと警察署から連絡があったことをお父さんに話したそうだ。
すると優花のお父さんは、もし荷物が無事に戻ってきたとしても安心しない方がいいと言ったらしい。
「安心しない方がいいって……どうして?」
「うん。指紋認証だから、私以外は開けないよ」
携帯決済のできるアプリは入れていないし、ロックしていたおかげで、電話帳に入っている個人情報や通話履歴、トークメッセージのやり取りなどは守られていると思う。
銀行口座から他人がお金を引き出そうとした形跡もなかったと聞いているし、警察官からは『捜査中なので断定はできないけど、足がつかないように現金だけを狙った物取りの犯行の可能性が高い』と言われた。
「それで……どうしてスマホを置いて行こうって言ったの?」
「食べながら話しましょうか」
食事をしながら話を聞いてみると、優花はゆうべ家族で晩御飯を食べているときに、私がひったくりの被害に遭ったことと、引ったくられた荷物が見つかったと警察署から連絡があったことをお父さんに話したそうだ。
すると優花のお父さんは、もし荷物が無事に戻ってきたとしても安心しない方がいいと言ったらしい。
「安心しない方がいいって……どうして?」